【引越し作業】正しい粗大ゴミの処分方法について
引っ越しでは、古くなった家電や粗大ゴミを処分したいということが少なからず出てきます。
- 各自治体で指定している粗大ゴミ処理センターや処分場に自分で持っていきますか?
- それとも軽トラックで巡回している無料の回収業者に頼みますか?
- 空き地で回収を行っている業者に頼みますか?
今しようとしている粗大ゴミの処分方法は、もしかすると間違えているかもしれません。そこで今回は正しい、粗大ゴミの処分について紹介していきます。
1.そもそも粗大ゴミの定義は?
粗大ゴミとは、大きなゴミのことを表していることはどなたでも分かると思いますが、では実際にどのくらいの大きさだと粗大ゴミなのか?を説明できる人は少ないです。
多くの自治体では粗大ゴミの大きさを明確にしていて、多くの自治体では30cm以上の家電4品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)やパソコンを除くゴミを粗大ゴミとして処理しています。
ただし、30cm以上とは言っても自治体によってニュアンスが若干異なり、重さについてもまちまちです。また、大きさの上限を設けている自治体もあります。
なかには30cm以上としていない自治体もあり、種類によっては自分は粗大ゴミだと思っていても、粗大ゴミの処分場で処理せず焼却工場や他の処分場で処理する場合もありますので、まずは自分の住んでいるところのHPなどを見て確認してみましょう。
それでは自治体で粗大ごみの定義にどの程度違いがあるのかをいくつか見てみましょう。
東京都渋谷区の場合
家具類や家電製品類、その他で1辺の長さが30cm四方を超えるもの
東京都調布市の場合
家庭電化製品類・自転車・冷暖房器具・タンス・テーブルなどで、最大辺が40cm以上のもの
宮城県仙台市の場合
一番長い部分の長さがおおむね30cmを超え、重さが100kg以下の耐久消費財など
千葉県松戸市
品物の1辺の長さがおおむね50cm以上のもの(品目によって大きさを越え無くても粗大ゴミとなるものも有り。)
2. 粗大ゴミ処理センターで粗大ゴミを処分してもらうのに費用はかかるのか?
粗大ゴミ処理センターで粗大ゴミを処分してもらう場合の費用も、自治体ごとに異なります。
例えば、同じ扇風機であっても先ほど例に挙げた渋谷区の場合は300円、調布市の場合は315円、仙台市の場合400円と料金が異なり、松戸市の場合扇風機は粗大ゴミではなく資源ゴミとして出す事になります。また、自治体によっては、無料で回収してくれる自治体もあるようです。
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3.費用がかかならい、無料の回収業者に頼めば良い?
粗大ゴミ処理センターでの処理にお金がかかるのであれば、軽トラックなどで巡回している廃棄物回収業者に頼めば良いのではないか?と思われる方も多いと思いますが、そういった廃棄物回収業者の中には、県や市町村の許可や委託を受けていない無許可の業者もあります。
無許可の業者の中には、無料で回収すると宣伝していたのにも関わらず、高額な作業費や運賃を請求する悪質な業者もあるのが実態です。
そのため、許可を得ているかどうか分からない業者には頼まない方が良いです。軽トラックでの粗大ゴミ回収業者は、業者名を提示していなかったり、空き地で粗大ゴミを回収している業者も業者名を提示していなかったりする事も多いのでトラブルに巻き込まれない様に注意が必要です。
最近は店舗を構えているリサイクルショップも出張買取を行っているところが多いので、そういった業者を利用した方が安心だと思います。
ネットだと買取プレミアムというサービスがありますが、こちらの業者は全国どこでも出張買取を行っています。
しかし、ニトリやIKEAなどで購入した家具は、買取してもらえない場合が多く、逆に回収費用がかかる可能性もあるので注意が必要です。
4.粗大ゴミはその後どうなるの?
粗大ゴミ処理センターへ持ち込まれた粗大ゴミは、通常分解・粉砕され、焼却するモノ、埋め立てするモノ、リサイクルするモノに分けられます。
その後、それぞれに合った処理がされます。粗大ゴミによっては、マットレスなどの機械で破砕出来ないものは、人の手によって分解される事もあり、破砕するものについては環境汚染の心配が無いのかを確認した上で実施されます。
また、許可を得ている廃棄物回収業者も同様に粗大ゴミを分解・分類された後に正しい処理をされているのです。
ただし、料金は違えど粗大ゴミ処理センターと同じように有料のことも多いので、料金については各業者へ確認してください。
メモ
引越し業者の”不要品廃棄”のオプションサービスはお金を取られることが多いので事前に確認しておきましょう。
無許可の回収業者は廃棄物をどうしてるの?
一方、無許可の廃棄物回収業者では、不法投棄をしたり、粗大ゴミを粉砕しその資源などを輸出業者を経て海外へ持ち運ばれたりします。
正しい処理をされない為、粉砕の際に有害なガスを発生させたり、海外で不法投棄されたりする事も少なくありません。環境面から見ても、無許可の廃棄物回収業者を使用しない事が重要なのです。
粗大ゴミのリユース
あまり知られていませんが、粗大ゴミのリユースをしている自治体も多くあります。
エコという観点で見ると、粗大ゴミは処分したら焼却されるものも多くありますが、焼却する際に多くの二酸化炭素を排出します。粗大ゴミのリユースであれば、使えるものは修繕して、各自治体のアンテナショップ等で販売されるのでエコですよね。
引取方法や販売・譲渡方法には様々な形態があるので、お住まいの自治体のホームページをチェックしてみてくださいね。
5.許可を得ているかどうか分からない廃棄物回収業者を使った例
実は筆者も昔、廃棄物回収業者を利用した事があります。
引っ越しが決まり粗大ゴミの処分をどうしようかと迷っていた時、タイミング良く粗大ゴミ回収のポスティングが来ました。
そこには、無料で粗大ゴミ回収するということとトースター、アイロン、DVDプレーヤーなどを回収してくれる沢山の品目について書いていました。
1枚の紙に50品目程度書いてあったのですが、よく見るとアイロンが3つあったり、プリンターが2つあったりとちょっと怪しい気配はしていました。
引越間近で時間がなかった
しかし、当時は廃棄物回収業者についての知識が全く無く、引っ越しも翌日に迫っていた事もあり、恐る恐るチラシに記載してある携帯電話に電話したのでした。
聞き取りにくいしゃべり方だったので、高齢の方なのかなーと思いながらも翌日の時間指定をし、翌日回収をしに来た方を見て驚きました。
なんでも持って行ってくれたけど...
黒人の外国人夫婦が来たのです。回収をお願いしたトースターの他に壊れているプリンターも回収すると言って持っていったのですが、回収してもらった後は、持っていったものがその後どうなったのかが気になって気になって仕方がありませんでした。
悪い事はしていないはずなのに、なんだか罪悪感も出てきたのです。恐らく回収したものは海外へ持ち込まれたのでは無いのかと思いますが、今考えてみると良くない処分方法だったと反省しています。
自治体の回収が安心
以上の経験を踏まえると、やはり自治体に回収してもらうことが一番安心感があると改めて思いました。
まとめ
以上の事から粗大ゴミを処分する場合、必ずしも無料の回収業者が良いとは言えません。まずは自治体のHPで正しい処分の仕方を確認しましょう。
どうしても、無料で回収してもらいたい場合は、リサイクルショップを利用するのが無難だと思います。
また、引っ越しの場合は粗大ゴミが多く出る場合、自治体によって1回あたりの回収個数の上限を設けているところもありますので、余裕を持った事前確認をオススメします。
尚、環境省でも無許可の回収業者について注意を呼び掛けています。気になった方は是非確認してみてください。
環境省HP:無許可の回収業者への注意喚起
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著者プロフィール
パピヨン
夫が引越し業者で働いていた経験があり、引越し業界の内部情報のネタが豊富です。